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BS170 E級電信送信機の実験

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 7MHz Simple-cieverと組み合わせて、トランシーバーにする送信機として、BS170を3パラにしたE級電信送信機の実験をしました。

 実験した回路は、QCXの送信部のコピーです。E級送信機については、JH8SST/7局のブログに丁寧な記事があり、たいへん参考になりました。

 キーイングとドライブは、74ACT00を使っています。74ATC00は、NANDゲートで1個で66mWの出力(50Ω負荷)があり、ドライブは1つのゲートで十分です。

イメージ 1

 トロイダルコアの手持ちにT37-2がなかったので、T50-2を使いました。巻き数は14Tで約1uHになりました。

イメージ 2

 Si5351Aから7MHzの信号を出して、動作させてみるとVcc=12Vで1.6W程度の出力でした。

 この回路は、うまく調整すれば、5Wの出力が得られるとのことです。

 そこで、メールでKさんに調整の勘所を伺うと、L1のRFCの巻き数を減らして調整するとのことでした。

 そこで、T50-2の巻き数を1巻きずつ減らし、13回、12回、11回、10回と減らしていくと11回の時に出力が最大になり、Vcc=13.8Vの時、約4Wの出力が出ました。

イメージ 3

 今までに製作したQRP送信機は、2SC1815や2SC2053ファイナルで、300mWや500mW程度ですから、4Wも出れば、QRPでは、大出力です。Hi

 効率が良いため、ほとんど発熱はありません。 しかも、BS170は、秋月電子で1個20円です。20×3=60円で
4Wも出れば、上出来です。

 オシロスコープで、BS170のゲート電圧(青)とドレイン電圧(赤、プローブで1/10にしていますので、右のスケールを10倍した値、つまりピークで60V程度)を見ると下のようになりました。(オシロの周波数上限が10MHz程度ですので、波形がちょっとなまっています)

イメージ 4

 ゲート電圧が下がったときに、フライホイール回路でドレイン電圧が上がります。E級増幅の特徴が見えます。

 L1,C1,C2,C3からなるフライホイール回路は、簡単に言えば、共振回路(この場合は7MHzに共振)のようです。

 そして、LPFの一部をうまく使ってインピーダンスマッチングを行っていると考えられます。

 まだまだE級増幅を十分には、理解できていませんが、QRPの電信送信機としては、このE級増幅送信機は、再現性が良いので、今度QRP送信機の定番になりそうです。


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